目次
アンティーク着物とは?まずは定義を確認
一般的に「アンティーク着物」とは、
大正時代~昭和初期(〜1950年頃)までに仕立てられた着物のことを指します。
主な特徴:
正絹素材(絹100%)で手縫い仕立て
袷仕立て(裏地付き)が多く、色柄が鮮やか
現代着物にはない大胆な配色・柄(孔雀・薔薇・幾何学模様など)
小ぶりサイズが多い(裄63cm未満、身丈150cm前後)
着物猫
アンティーク着物は売れる?
はい、アンティーク着物は状態や希少性によっては高額買取が期待できます。
特に以下の条件が揃っていれば、専門業者での査定額がアップしやすいです:
正絹素材で手縫い仕立て
大正ロマン・昭和モダンを象徴する配色・柄
保存状態が良好(シミ・カビ・虫食いがない)
裏地や比翼も含めてオリジナルのまま
一方、寸法が小さすぎる・汚れが目立つ場合は買取不可や素材扱いになることも。
アンティーク着物の買取相場の目安
以下は買取店での実際の査定実績に基づいた相場表です。
種類・特徴 | 状態 | 買取価格目安 |
---|---|---|
大正時代の銘仙・矢羽根柄 | 正絹・状態良好 | 3,000〜8,000円 |
昭和初期の振袖(手描き友禅) | 保存良好・証紙あり | 10,000〜30,000円 |
アンティーク小紋(花柄・幾何学) | 使用感あり・サイズ小 | 1,000〜3,000円 |
正体不明・変色や破れあり | リメイク素材扱い | 〜500円 or 買取不可 |
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高く売るための3つのポイント
① 着物専門の買取業者に依頼する
→ 骨董やリユース系より、和装に強い業者が◎
② 保管状態を整える
→ ホコリを払う・たたみ直す・防虫香の使用などで印象アップ
③ 複数まとめて査定に出す
→「アンティーク着物セット」「銘仙+羽織+半幅帯」など、組み合わせで高評価に
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注意点:アンティーク着物の“弱点”にも気をつけて
寸法が小さい(裄63cm以下)は現代では再販しづらい
裏地や八掛が黄変・裂けている場合は減額
カビ臭・虫食い・長期収納による劣化は査定に大きく響く
一部業者では「素材買取」「リメイク向け買取」なども対応しているので、まずは相談を。
タイプ別で見るアンティーク着物の特徴と価値
アンティーク着物とひとくちに言っても、その種類や用途によって査定基準が異なります。
ここでは代表的なタイプごとに「売れやすさ」と「価値の判断基準」を解説します。
① 銘仙(めいせん)
銘仙は大正~昭和初期にかけて流行した、庶民の普段着着物。絣調の柄やカラフルな配色が特徴で、現在ではレトロファッションやリメイク素材として人気です。
買取ポイント:
正絹で色柄がハッキリ残っている
シミ・虫食い・裂けがない
希少な柄(幾何学・花柄・モダンアート風)
査定目安:1,000〜5,000円程度
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② 大正振袖(大正ロマン柄)
大正〜昭和初期の振袖は、現代にはない色味や金彩、手描き模様が評価される一品。コレクターや撮影衣装需要も根強く、高値が付きやすいタイプです。
買取ポイント:
手描き友禅や金駒刺繍がしっかり残っている
正絹・状態が良好(破れ・変色なし)
大胆な柄・重厚なデザイン(孔雀・バラ・波など)
査定目安:10,000〜50,000円以上
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③ アンティーク羽織(道行・道中着含む)
着物よりもコンパクトで気軽に羽織れることから、リメイク用途やカジュアル着物ファンからの需要があります。
買取ポイント:
珍しい総柄・裏地の刺繍あり
裄・丈が短すぎない(着用できる寸法)
軽やかで個性的な色柄
査定目安:500〜3,000円程度
④ アンティーク子ども着物・七五三
小さくても希少な染色・手描き・絞り加工などが施されていれば、アンティークコレクターに評価されることもあります。
査定目安:300〜2,000円(状態・希少性次第)
まとめ:売却時は「素材 × 状態 × デザイン × 稀少性」の4つで判断されます。
複数の着物を「銘仙まとめ」「羽織セット」「振袖+帯」とテーマでまとめて査定に出すのもおすすめです。
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